【コラム】IT業界の人はドライ?

PC全般

「IT業界の人ってドライそう」

こんな意見を耳にしたことがあります。実際に僕もIT業界に入るまではIT業界に対して似たようなイメージを持っていました。

結論としては、そのイメージは概ね合っています。

プライベートでドライかどうかはいったん置いておいて、少なくとも業務中は全体的に皆ドライな考え方をする傾向があると思います。

その理由として、プログラマー・ITエンジニアは、「誰がやったのか」「責任の所在はどこにあるのか」よりも、「事実はどうであるのか」を優先して判断する必要がある業種であるということが挙げられると思います。

例えば、自分のチームで作ったアプリケーションが動かないとクライアントから問い合わせがあったとします。
さて、この時にまず最初に確認しないといけないことはなんでしょう?誰が作ったか確認する?なぜ動かないのか調査する?責任の所在を追求する?――いいえ、違います。「本当に動かないのかを確認する」ことです。

クライアントの環境では動かないらしいが、こちらで動かした際にも同様に動かないのか。それともクライアントの環境でのみ動かないのか。それにより、そのあとの対応が変わってきます。誰が作ったか、なぜそう作ったかは二の次です。クライアントが操作ミスをしている可能性もあるので、言い方は悪いですが、クライアントの言うことも鵜吞みにせず疑ってかかります。事実確認をして、ならばどうする、ということを考えて問題を解決していくのが、IT的な論理的思考、ロジカルシンキングです。

なので、こういった考え方に慣れていない人がこの業界に入ると、自分の作ったツールでバグがあり、それを指摘されたとき、上司やリーダーの「ここってこういう仕様にした?」という質問に対し、「(あーやべー、怒られるのかな…)すみません…」とまず謝るのですが、「違う、すみませんじゃなくてイエスかノーで答えて」と返されます。謝罪やなぜそう作ってしまったのかの理由を述べる前に、まずは事実がどうであるかをはっきりさせる必要があるためです。

事実確認を行い、バグを修正し、問題なく動くことを確認し、クライアントに修正完了報告をして、初めて反省タイムです。なぜこのようなつくりにしたのかを聞き、その作りではなぜダメなのかを説明します。理解・納得できたら、次に同じことをやらないためには具体的にどうすればよいかを検討します。この時も重要なのは謝罪よりも具体的な再発防止策の提案です。再発防止策も、次からは気を付けます、ではダメです。具体的な行動案がないため、絶対に同じことを繰り返します。気を付けるために具体的にどう行動するのかまで考えることができて初めて再発防止策と言えます。感情論や根性論ではミスを防ぐことはできないのです。いかに論理的・具体的・合理的な考え方ができるかが何よりも重要と言えるでしょう。

いかがでしょう。全体を通して非常に合理的であることがわかると思います。この辺にドライだと言われる理由がありそうですね。

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